ホリスティック栄養療法
Holistic Nutrition Therapy
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Nutrition therapy
ホリスティック栄養療法とは
その人全体を捉え、包括的なアプローチをする栄養療法
ホリスティック栄養療法は、酵素栄養学を基盤としており、食べた物の適切な消化・吸収や排泄、そして腸内環境に主眼を置いてアプローチします。
適切に消化・吸収させることは、必要な栄養素を身体中の細胞へ届けることに繋がり、それによって一つ一つの細胞が最適な機能を維持させることが可能となります。
一般的には、食べた物は適切に消化・吸収されている事を前提として、食事のバランスや食べ物の質などにばかり注目しがちですが、消化というプロセスは、「食の好みや食べ方、食事の状況や環境、ストレス、遺伝など」様々な内的・外的要因によって影響を受け、消化の良し悪しを左右されてしまいます。
食べた物が適切に消化されなければ、食物に含まれる栄養素の吸収効率も悪くなり、さらには腸内環境を悪化させる原因にもなります。
腸は免疫の最前線ですので、腸内環境が悪化することは、免疫力の低下や過剰な免疫反応(アレルギー)などに繋がってしまいます。
そのため、質の良い食材でバランスのとれた食事を摂ったとしても、その恩恵を最大限に受けるためには『適切な消化(吸収)』というプロセスが非常に重要なポイントになります。
ホリスティック栄養学では、消化・吸収能力の個人差(生化学的個人差)によって、4つのボディタイプ(個人の栄養消化体質)に分類します。
それぞれのボディタイプによって、消化・吸収の不得意な食べ物が変わってきますので、そのボディタイプに合った食事内容・方法を、できる限りその方のライフスタイルに合わせてオーダーメイドの栄養療法を提案致します。
また、消化・吸収に影響を与えるものは、食べ物などの物質的なものだけでなく、目には見えない精神的な要素も大いに関係します。
生理学的には、自律神経(興奮の交感神経、リラックスの副交感神経)の交感神経が優位な状態では、消化能力は低下します。
我々はストレスを受けると、そのストレスに対応するためにストレスホルモンを分泌しますが、このホルモンの作用によって、消化にとって重要な「胃酸分泌」や「消化管運動」、「消化酵素の分泌量や活性」など消化器官の機能が低下します。
ストレス→交感神経優位→消化能力の低下。
という図式になります。
ストレスを感じる
ストレスホルモン
分泌
>
交感神経が優位に
消化器官
機能低下
>
消化能力の低下
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Nutrition therapy
健康な身体とは
細胞レベルの健康
細胞とは、生命の最小単位であり、ヒトは約37兆個の細胞たちの共同体(集合体)です。「生命の最小単位」という言葉の通り、一つ一つの細胞はそれぞれが生命活動を営んでおります。
細胞が集まり組織や器官となって特定の機能を果たすようになり、さらにそれらが集まることで、それぞれの器官が連携して働くシステム(消化器系、循環器系など)となり、さらにそれらのシステムが協調して働くことで人体を形成し、機能しています。
そのため、細胞のひとつひとつが健康であり、その機能を適切に働けるように環境を整えてあげることが、健康な身体を維持することにとって非常に重要な要素となります。
人体を形成している細胞は、毎日一定量、古い細胞と新しい細胞が入れ替わっています。(血液細胞では4ヶ月、骨細胞では3〜5年で全て入れ替わると云われています。)
つまり、昨日の自分と今日の自分では、細胞レベルで異なっているということが云えます。
人の身体は、心のように、常に移り変わってゆく流動的な存在であるため、良きにしろ悪きにしろ日々変化しています。
そのため、昨日体調が良かったから、今日も良いとは限りませんし、逆もまた然りです。
私たちは流動的な存在であるからこそ、細胞にとって良いことを日々実践してゆくことが、様々な不調の改善や健康の維持、そして、心身ともに健康的な状態である「ウェルネス」へと向かってゆくために大事な要素となります。
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Nutrition therapy
ホリスティック栄養療法の基本的な考え方
ホリスティック栄養療法の概念
ホリスティックの語源はギリシャ語で「全体」と意味する「ホロス(Holos)」からきており、英語で全体を意味する「Whole(全体)」はその派生語です。
「全体」を意味するその言葉通り、ホリスティック栄養学(栄養療法)では、全人的に捉えます。
つまり、心と身体は密接に関係しているという「心身相関学」の観点から、
●物質的な身体(ボディ)
●非物質的な心・思考(マインド)
●それらに大きな影響を与える、意識・魂(スピリット)
を含めて全人的に捉え、様々な観点から不調の原因を探り、様々なアプローチを組み合わせることで、その人の
『抱えている諸問題の改善』
というゴールへ、さらにはオプティマルヘルス(最も理想的な健康状態)への到達を目指します。
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Nutrition therapy
酵素栄養学とは
食物酵素概念
酵素栄養学は、アメリカの医師エドワード・ハウエル博士の著書『ENZYME NUTRITION』において、「食物酵素概念(The Food Enzyme Concept)」として発表されました。
食物酵素概念とは、「生の食物に含まれる消化酵素(食物酵素)は、その食物自体を自己消化させるため、私たちが消化器官で分泌する消化酵素の量を節約することができる。一方、48℃以上に加熱加工処理された食物は、それらに含まれる食物酵素が熱により変性し、活性を失ってしまい自己消化できないために、その分私たちが消化器官で分泌する酵素が大量に必要となる」というものです。
私たちは、食物を摂取し、消化吸収してエネルギーに変えたり、身体の構成成分を作ったりして、生命活動を維持しているわけですが、これら全ての活動に「酵素」が関わります。
私たちの身体で働いている酵素は大きく『消化酵素』と『代謝酵素』に分かれます。
『消化酵素』
食べたものを消化・吸収するために働く酵素
『代謝酵素』
エネルギー生産、タンパク質の合成
(筋肉や骨や皮膚、抗体、ホルモン、酵素、アルブミン、ヘモグロビン等)
細胞の解毒や排泄、修復、免疫など生命を維持すること全般に働らく酵素。
※「代謝」とは、ある物質が化学反応によって異なる物質へと変化することを指します
これら酵素の生産量を一日一定量とすると、消化酵素の生産の方へ比重が置かれると、代謝酵素の生産が相対的に少なくなります。
そのため、消化に負担が掛からないようにすることで、身体の修復などに必要な代謝酵素の働きを高めることに繋がるということです。
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Nutrition therapy
ホリスティック栄養学
米国 Nutrition Therapy Institute(NTI)
米国NTI(Nutrition Therapy Institute)は、ホリスティック栄養学のPrivate Occupational School(POS) として、コロラド州上級教育省から正式な認可を受けています。
(※POSとは、特定分野(職業上)の実践的な教育を専門に行う学校のことであり、コロラド州法により、教育内容の開示と許可が定められています)
『ホリスティック栄養学を通して、人を助ける能力を授けます』
を理念として、数千名の卒業生を輩出し、現在は通信教育が中心となり、アメリカ全土、その他の英語圏から常時数百名の生徒が様々なカリキュラムを通してホリスティック栄養学を学んでいます。
米国NTI認定証
日本では、2010年〜2020年の10年間「ホリスティックカレッジ・オブ・ジャパン」が日本提携校として、米国NTI本校の卒業資格を日本語で取得できるカリキュラムを提供し、百数十名の認定コンサルタントを輩出しきました。私は、このNTI日本提携校12期卒業生です。
現在、ホリスティックカレッジ・オブ・ジャパンは、その長年の経験によって構築されたノウハウにより、ホリスティック教育を学ぶことで
『ホリスティックな生き方』
を多くの方へ伝えることのできる人材育成を目的として、体(ボディ)、心(マインド)、魂(スピリット)の3つを、同時に、連動して学べるカリキュラムを提供しています。
日本ホリスティックコンサルタント認定証
米国Phytomedic Labsとは(酵素栄養学)
米国Phytomedic Labs社は、酵素栄養学の世界的権威マハマン・ママドゥ博士によって、栄養素、酵素、抗酸化物質、生理活性分子に焦点を当てたバイオ機能性食品の研究開発や医師やヘルスケアプロフェッショナルに向けた酵素補充療法と栄養の重要性に関する教育活動を目的に創設されました。
また、現在は360WELLNESS株式会社を日本に設立し、ママドゥ博士の独自の2つの概念である、「B.P.S.(生物学的ポジショニング・システム)」、「360 Circle of Wellness」に基づき、最新のホリスティック栄養学、酵素栄養学、機能性医学を取り入れた、コーチングサービスを提供しています。
米国Phytomedic Labs 修了証
酵素・栄養セラピスト 認定証